ウエストウッディ飼育記録2011

ウッディ初チャレンジ!!

今年も原名ウッディーのWDが入荷し、何やら各産地まとめて来たらしいですね。
喉から手が出る位欲しいところですが、残念ながら不景気の折ボーナスも寂しく手が出ませんでしたので、飼育品のみでの挑戦になります。
今季のブリードに使用出来る手持ちのウッディーは幼虫で入手し成虫へ返した個体の3♂4♀と数には余裕がある様に感じますが、飼育品でのブリードでは採り難いと言われてます。さあ如何なる事でしょう!

ペアリング開始
2011/8/1〜
一昨年3令幼虫ペアで入手し昨年夏に2年1化の羽化、その後休眠期間も理想的に取り最も期待してるWF1ペア88×49(A-LINE)からスタートです。
5月より♂の活動を促し6月中旬より後食開始、♀もそれに合わせ後食させました

ウエストウッディペアリング中 顎を縛らず開始するも、♂が興奮気味で♀を挟む仕草が見られた為、顎を針金とグルーガンで固定し再試行。
懸念を余所に問題無くメイトガードで仲良く同居し一安心、♀が離れるのを待って♂を取り出す予定です。

当初VN材入手の見込みが無かった為に事前に少しづつ備蓄していた天然カワラ材をメインに組む予定でしたが、直前に入荷し若干ストックする事が出来ました。
これで今回用意した産卵木はVN材(Lサイズがメイン)と天然カワラ材はエノキ、ブナ、ケヤキ、ケンポナシ、サクラ、他に柔らか目のコナラ材です。
どれも産卵実績が有ると聞いてる材ですが、天然材のエノキとブナは太く使い勝手が悪いのが難点かな。(欲を言えばVN材も細めのが欲しかった)

ウエストウッディの卵 セット投入後より材に反応し齧った後は有るものの埋戻した形跡は確認出来ず数日間が過ぎ焦りかけた矢先に天然材より埋戻し痕を発見!翌日にホジホジして見ると待望の卵が有りました。後は有精卵で有るのを祈るのみ。

2011/8/16〜18
その後はも産卵痕は有るものの埋戻しが浅く如何にも卵が無さそうなものが続き、また焦りを感じる頃合いに産卵すると行った何とも遅々としたペースです。
産卵行動は常に見られるので産卵木や温度には問題が無いと思いたいですが、何か改善の余地が有るかも知れません。
そして先に採卵した卵は10日目で飴色に・・・
更に追い打ちをかける様に産卵痕から見付かるのは黒いナニカ?のみ、卵の形すらしていない物質が次から次に現れ始め、これはヤバいかもと思うように。

1♀追加!
そこで、今月末から投入予定であったCBF1♀48mm(B-LINE)を半月繰り上げてペアリング開始しました。些か早いかも?と思いも有りましたが、後食より1ヵ月経過してるので大丈夫かなと。
今回は♂も前回とは別のWF1を使用しました。午後11時に雌雄共に産卵セットへ投入し午前2時にエサ皿の上でのメイトガードを確認。
そして翌朝ケース内を見てみるとエサ皿に居るのは♂のみ、アレレ♀は?と見回すと!

ウエストウッディの卵 ナント!!何やら齧った跡が有るので良く見ると卵がアル?
ペアリングより実に3時間後とは早過ぎでは??
有精卵なのかどうかが非常に悩ましいですね、コレは。。
取り敢えず1週間経過後の本日現在は腐らずに至っております。因みにこの産卵後2日間は産みませんでした、、、

更に1♀追加!!
2011/8/24
産卵ペースは相変わらず1日に1個産めば良い方で2〜3日に1個とか遅いですね〜
産んで無い訳でも有りませんが、もうチョット頑張って欲しいと感じてます。まあ、その辺りが難関種たる所以なのでしょう。
更に1♀(C-LINE)を本日よりセット投入!こちらも半月予定を繰り上げての事です、吉と出れば良いのですが。これで3♀体制になりました、先行して組んだ♀の不振を補って欲しいトコロです。
まだ、この時点からでは全体的にVN材より天然カワラ材に分がある様です。実際に現物の肉質も天然材の方に良い物が多かったですし、VN材も薄皮でしたが表面層が堅く本来の粘り感が無く埋め戻しがし難いのか齧るだけの傾向が有ります。
因みにコナラ材への産卵はゼロと反応が薄いようです。

VN材VS天然カワラ材 ストックしているVN材と天然材ですが、樹皮を剥ぎ加水して使う状態にした時点でコレは絶対産むと思えるのは3割程度です。天然材はカビが出難くく、バクテリアの回ってないセット開始直後に大変有効です。

天然カワラ材でウッディに有効な物としてブナとエノキを良く見かけますが、肉質の良い物は如何せん太物が多いいですね。適度にカットして使用し断面側に産ませるセット組みになりますが、今回使用するケースでは他の材との配置が合わず、細めのエノキやケンポナシから使用してます。


2011/8/28〜31
週末より月末の今日までに採卵を行いました、先にテスト採卵した数と合わせ3セットのトータル10個になりました。
先行して組んだセット(A−LINE)は産卵行動を常時行っておるのですが不振です。
一番期待していたんですが・・・思い通りにはなりませんね。
今月半ばより予定を繰り上げて追加セットの方は不安を余所に順調です、まだ何か所か産卵痕を確認してるので、あと数個は産んでると思います。

ウエストウッディの卵 追加セットが良い感触でスタート出来た事で不振のAラインより、後発組に集中して行おうと考えた矢先にAラインから初めてまともな卵が出て来ました!?

もうしばらくは様子を見なければなりませんね。
ウッディ♂88mm 針金とグルーガンで固定されていた大顎を本日解放してあげました。ヤッパリ、こっちの方が良いですね。
交尾からメイトガードまで、力ずくで囲い込む感じが伝わって来ました。50mm近い♀を相手にするのですから♂もデカくなるよな、と見てて納得。

2011/9/1〜9/14
9月も半ばになり、その後の採卵個数は30個を超えて来ました。一番期待していたAラインは昨日1個以降は以前不発気味でして先に回収した卵も1週間弱でダメになり、この♀は残念ですが諦めた方が良いようです。
前回の採卵時でも好調であったCラインが好調でトータル回収数の大半を占める22個、Bラインが10個です。

膨らんできたウッディの卵 8月27日に回収した卵、産卵日より約20日目です。
当初は楕円に近かった形も2週間を過ぎた頃より膨らんで来た感じが見て分かるようになりました。歯型(黒い点々)が見られれば有精卵であると同時に無事孵化も確定なのですが、現時点では未だ確認出来ない様です。

A-LINE断念、、セット解除
2011/9/22
A−LINEの♀は元気もあり産卵木を良く齧り続けてますが、如何せん卵室に在るのは卵の原型の無い物質ばかりです。極稀に綺麗な卵も出るので諦めずに続けてましたが、流石にもう結果が見込めないと判断しセットを解除する事にしました。
外見からのコンデイション低下は見受けられず餌食いも良好でして、手に持って見ても体重も有りましたから、親友のTAIGA-PAPAさんへB-LINEに使用した♂と共に送りました。彼は天然材採集にも長けており、その一級品の材でのセットで再試行中です。

孵化確認
2011/9/25
採卵状況はC−LINEのみ順調に個数を伸ばしており、何とかブリードの形になってます。と言うかマジで、この♀が居なかったらヤバかった。
そして、本日より待望の今季初ウッディーが孵化して来ました!数日前より幼虫の容姿が、卵の殻越しに薄らと見え始めるようになり孵化も間近と感じてました。

ウッディ孵化 回収日から考えると産卵日より約30日での孵化です。最初の1頭が孵化さえすれば一安心です、残りの卵の状態からも有る程度の幼虫が孵る見込みも付きました。

セット追加
2011/9/29
今季使用出来る♀のラスト1頭です。昨年12月に羽化したペアが揃って8月に後食開始し今季のブリードに間に合わせる為、幾分早いかなと思いつつもセット開始です。
先に組んでる個体群に比べ休眠期間が短い不安要素がありますが、この時点で幼虫の確保が出来つつ有る事で気を負わずに取り組めそうです。
2ヵ月経過の状況
2011/10/1〜
ブリード開始より2ヵ月が経ちました。その最初のセットに使用した♀は残念ながら不発に終わりましたが、途中8月中に2♀と9月末に1♀追加した事により現在も3セット続行中です。10月4日の時点で孵化頭数は目標の20に到達、回収済みの卵も20数個との途中経過に安堵です。ここまでは全て3♀中の2♀によるものですが、その比率は圧倒的に片方のC−LINEに偏っており、先々を考えるとB−LINEの孵化率が上がって欲しいんですけどね。

新セットD-LINE開始
そして今季最後のセットとなるD−LINEのペアリングを9月29日に行いました。翌日の夕方に帰宅するとメイトガードも終了してました、これまでもそうでしたが意外に淡泊なですね〜体もデカいので数日間行う感じもしますけど。
しかし、その翌々日まで齧る気配が無く、アレ?と不安を感じつつも週末実家へ泊まり帰宅して直ぐに見ると産卵痕が出ており、一安心。
最初の産卵痕を開けるのは結構ドキドキしますね、空砲やイキナリ黒い卵だと、その後の展開も良くないケースも想定出来るので健康そうな卵を拝みたいところです。そんな思いで丁寧に埋戻しを取り除いていくと卵が見えてきました!
....ん?もう1個?ありゃー2個産みかよ〜!!

2個産みの卵 採卵時には両方とも白かったのが、2日後には片方が飴色に変色してきました。もう駄目ですね〜ボーリンの場合は、ほぼアウトですが、それより卵の強いフォルスターだと3割位は片方孵ります。ウッディの卵自体は左程弱くないと感じてますので孵る可能性も有りますが、初産の卵だし駄目かも。

今回ウッディのブリードでは2個産みが無かったので油断してました、、、2個産みする♀は、この後も続くパターンが有るんですよね〜 数年前にボーリンでの苦い思いが蘇ります。最悪の場合は最初から最後まで2個3個と同時に産み落とす♀が過去に経験があるので、それだけは避けたいところです。

その翌日に新たな産卵痕が有りました、今後を占う大事な局面に感じます。
理想的なのは卵室の在るべき所へきちんと収まり、尚且つ卵に余計な物が付いて無いものです。
慎重に埋戻しをピンセットで取り除いていくと今回は大丈夫でした!
まだまだ安心は出来ませんが、このラインも現在孵化して来てるラインとは完全別血統なので僅かでも幼虫を確保しておきたいトコロです。

前の3セットの産み始めに効果の有った天然材は使い切ってしまった為、このラインはオールVN材のセットです。そのせいなのか若しくは時期の関係なのか、もっとも遅々としたペースのスタートになってます

10/6
本日も採卵を行いました、好調なC−LINEは問題なく好調で先ほどまで埋め戻していた場所のみ手を付けず3個回収、D−LINEは1個とイマイチ調子が上がらない様子です。問題は最近回収しても腐ってしまうの悪い流れのB−LINE、今回も産卵痕は一番多く6ヵ所有りながら殆ど孵化の見込めない卵ばかりで回収したのは1個でした。キビシイ・・・ 

爆産モード?!

前回の採卵後より好調であったC−LINEの♀が徘徊モードへ突入しケース側面でウロウロするのが4日続きました。他の♀は些か諦め感もあり気になりませんけど、エースの不振には何かしらの対処をしなければなりません。現在使える♂で追い掛けも考えましたが、今回はセットを新たに組み直し様子を見る事にしました。
産卵木も増量する為にケースをコバシャ大からデジケース特大へ変更、残り少ないVN材から良い物を新たに3本追加、他にも考えられる工夫を施してます。

そして3日目にケースを覗くと産卵痕が多数見られ思いのほか産んでおり、一回の採卵では最高記録の14個です。その3日目に6個を採卵した後、1週間置いての採卵で20個!更に5日後に11個!今月だけで一体何個産むのか?と。あまり多産のイメージが無い虫ですが、やはり条件が揃えば他の種と同様に100以上の産卵を行う様です。


ただ残念な事は力が入り過ぎたのか埋戻し時に押されてペタンコになってたり、卵に傷が付いてたりと、雑な仕事も見受けられ回収後に破棄する卵も有りました。

B-LINEはコンデイションの波が激しく一時は孵化する卵が続いたのですが、その後は産んでも膨らむ前に腐るの連続です、ここ最近は産卵数も上がり、何となく卵の状態も良くなってきてる気がしますが・・・
D−LINEも良くは無いですね〜産んでも2個産みだったり、大丈夫そうな卵が腐ったりイマイチ感は否めません。

膨らむ前に腐る卵です。

採卵時の状態では一見大丈夫そうな感じの卵でも画像の様に徐々に黒くなるのが有ります。元からの資質か採卵時に傷を付けていたのか、それとも保管方法に未だ問題点が残っているのか?

採卵は産卵より1〜3目に行ってます。産卵日の翌日に回収しても膨らむ確率は高くボーリンの方が、よりデリケートに感じる位です。
またコンデイションの波ともでも言うのか、その日に回収した卵ごとに良い悪いが有り、B−LINEの中盤以降の駄目バージョン連発に加え好調であったC−LINEも10月3日に回収した卵が4個が全て数日後に腐ったり、、
採卵した数だけでは喜べないので最後まで気が抜けませんね。                             

2011/11/1

8月半ばより開始した2♀のセットは2か月目となる先月中旬から一気にペースが上がり、10月度の採卵数はB-LINEが21個、C-LINEは58個 でした。
また10月から組んだD-LINEは未だに調子が上がりません、序盤の2個産みされた卵はヤハリ全て腐ってしまいました。それでも10月9日に採卵した2個産みでは無い卵は11月8日に孵化しましたので、無精卵で腐る訳では無い様です。
最近では材を齧る気配もなくなり、10日に1個産むか産まないかのペースに・・・
先週スイッチを入れ直すべく再度ペアリングを行いましたが、状況はに変化は見られません。

11/8
前回の採卵時に100個に到達したC-LINEの♀です。
符節の欠損は無いですが、流石に 動きは鈍くなった感は否めません。現在の体重は3g台でしたが、サイズが48mmなので随分軽くなってます。

D-LINEの種親♂はカワラ菌糸で飼育した個体です。今期もカワラ菌糸での飼育を試みたく種親として使うべく成熟を待った為に、セット開始時期も遅れてしまいました。
オオシカに措いてもカワラ菌糸の相性の良さは感じますね、1年1化で80中盤位出るのですから。
只、菌糸瓶交換がヒラタケよりシビアですけど。


11/15

そろそろC-LINEとB-LINE共にセット開始より3ヵ月が経つ頃合いになり、一気にペースが落ちてます。まだ2〜3日に1個位は産んでますが、もう十分産んでくれたと思います。
最初に組んだA-LINEのセットが芳しく無かった事もあって、今後のセットも苦戦必至かと想定しFE800ボトル30本とFEプリカ30個のストックで足りるであろうと考えてました。
多過ぎる位かとも思いましたが余ればボーリンにも使えるし位に思ってましたが、嬉しい誤算で予想以上の結果に急遽1ケース分(40本)追加発注しました。
ウッディに関しては之までになく数に余裕が出来ましたので色々試せそうです。

B-LINE終了
11/21

本日の採卵でBラインが1個、Cラインが2個の卵を回収しました。Dラインも久々に産卵痕が有ったので喜んで空けてみると、ナント3個産み。何とか一番形の良い卵のみ残すべく卵を剥がそうと試みるも失敗。
そしてBラインの♀ですが採卵時にゼリーを舐めてる感じに見えましたけど、既に体全体に力強さは無く材にしがみ付く事も出来ない状態でしたので本日でセットを解除しました。
序盤は卵の状態も不安定な感じでして採れても1ケタかなとも予想しましたが、中盤以降に盛り返しトータル産卵数(卵の回収数)も50を超え現在までに幼虫も20頭以上孵って来ましたので終わってみれば結構優秀だったと思います。

12/10

先月26日の採卵もCラインは時折材を齧ってるのでセットを継続してました。
スペースの都合上、本日で終了すべくセット解除し今季のウッディのセット終了です。
結果的に新たな卵は無く先月26日の採卵が最後だった事になります。

Cライン♀48mm

いやいやホント良く産んでくれました!今日まで符節切れ無く材を齧ってましたが、もう流石に在庫切れでしょうね。
標本にはせず、残りの余生を全うさせます。

Dライン♀45mm
最初から最後まで余りパッとしなかったDラインの♀です。
11月中盤に産んだ3個産みが最後の産卵だったようです、材は齧っていたのですが、今月初めにお尻から産卵管が出てしまいジ・エンド。

数か月間組んでいると2〜3頭幼虫がマット部分に現れたりする事が有りますが、ウッディに至っては無いようです。
見ていた限り産卵の為にマット部分へ潜る行動は見られませんでしたので、基本的にほぼ材産みと言う事でしょう。
全てと言って良いほど採卵してたので当たり前なんですけどね。

12月23日現在で回収した卵で孵化してないのが16個有りますが、11月後半より気温も低下し孵化までの期間も長くなり、季節的にも孵らない確率も高いので本日までの結果で最終報告と致します。

2011ウエストウッデイ産卵セット最終結果

Aライン   セット期間8月19日〜9月19日 
採卵総数4個 孵化した幼虫無し

♂♀共に2年1化で組んだF2ラインで一番期待が高かったのですが、産卵痕に健康な卵が有る事が稀で苦戦させら残念な結果で当方では終了しました。後にBラインの♂と合わせて友人のTAIGA−PAPAさんにダメもとで良いからと押し付け委託、彼の所有してる上質の天然材で試みて欲しかったのです。追い掛け+天然カワラ材のセットにて、その後スイッチが入った様で多数の産卵痕には卵も有ったそうです。幼虫での割り出し予定にて結果は後日のお楽しみになります。

Bライン  セット期間8月17日〜11月17日
採卵総数54個 孵化した幼虫30頭

産み始めの頃は卵の状態に不安が有ったものの徐々に状態が良くなりコンスタントに産んでくれました、中盤以降にDラインの種親で追い掛けを行い一気にペースが上がった事が結果に結びつきました。30頭なら成功の部類と言っても良いでしょうかね。

Cライン  セット期間8月18日〜12月10日
採卵総数115個 孵化した幼虫92頭

これは我ながら凄いと思う結果でした、羽化したのも昨年11月と遅い方でスペア的な存在でしたが、これほどの麒麟児だったとは予想すらしてませんでした。
他の種においても状態の良い♀(所謂当たり♀)であれば予想外の爆産を経験してますが、多産するの印象が無いウッディですからね〜

Dライン  セット期間9月30日〜12月10日
採卵総数10個  孵化した幼虫5頭

序盤から2個産みで始まり、Cラインとは対照的にハズレの予感を覚えましたが、その後も予想通りの展開で2個産み3個産み等回収しても孵化の見込めない物が連発。中盤よりポツポツと真面な卵を産み出して安心も束の間、産卵管が飛び出て終了に至りました。回収出来た真面な卵5個が全て孵化したのが救いです。


2011ブリード考察

昨年のカズミでの凡ミスを教訓に、今季は何もかもウッディ優先の飼育でした。万全の準備にて望みべく資材も考えられる物を集められるだけ集め、特に産卵木はコレはと思う物は入手しストックしてました。
天然カワラ材も定評のあるブナ・エノキの他にケヤキ・サクラ・ケンポナシ等々、実際に太目の物はセットのイメージに合わずブナ・エノキを多用する事は無く、細めで肉質も使えそうなの物をケヤキとケンポナシの中から選びセット初期には重宝しました。

詳しいセット方法は私自身も知人よりの御厚意で得た情報が含まれる為にWEB上での公開は控えてますが、多産させるには♀の産卵行動を良く観察する事でケース内の限られた空間をより産ませ易い工夫が見つかると思います。

前にも触れましたが、基本的に卵は産卵日より5日以内には採卵し回収日ごとに独自の保管方法にて管理し孵化させてます。セット期間中に♀が産卵木の無い埋め込みマット部分に潜る事は有りませんでした、他のシカ系で見られる埋め込みマット部分への産卵は基本的に無いのでしょう。

今回のブリードで一番重要に感じたのが、産卵させる♀のコンデイションの良し悪しです。
もっとも見た目で分かる様な事ではなく、その♀の生まれ持った資質とは言い切れなく思います。WD個体なら空輸時でのコンデイション低下も理解出来ますが、では何故飼育品でも採り難いのでしょうか??羽化時期と休眠のさせ方などによる成熟するまでのプロセスが重要なのは分かりますが、同じ管理方法でもコンデイションの差が大きいのには他に理由が有るのではと。

私自身今季こそ結果を残せたものの、ウッディ飼育に至っては入り口より3歩進んだ位でしょう、個体数を得た事で今後の飼育に措ける検証より得られるデーターから、もっとオオシカの頂へ近づきたいと思います。