Allotopus 2019


Allotopus moerenkanpi babai

ババオウゴンオニ


産地:ミャンマー・タニンダーリ

旧ビルマ・テナセリウム

野外品の入荷も暫く途絶えているものの飼育者も多く、市場には飼育品も流通していて入手し易いオウゴンオニです。

菌慣れの極致なのか、タラ・レギ同様にババはカワラ菌糸で初心者でも大型個体を狙えます。
10数年に新亜種分けされたババオウゴンオニ(ババイ)ですが、同じテナセリウムラベルでも当初の入荷分と後のロッドでは採取地が違うとの事で後から入荷した物はババでは無いとの論争になり、その後タニンダーリラベルでも同様に。。その入荷の度にゴタゴタの絶えないババ
だけど、現在市場に残ったのは最後に入荷していたタニンダーリ産となりました。テナセリウム産は自分も累代を頑張ってましたが、F9で終了してしまいました。

幼虫はデカくなり大型個体も狙いやすい


全般的に手を抜かなければカワラ菌糸の耐性も強く幼虫飼育下において大きくなります、菌慣れしたラインでは30gを超える事も。(左画像)
デカくはなるけど、上手く蛹化させないと暴れ回りり体重も著しく低下してしまうのはタラ・レギと一緒で難しい。ベストな蛹化ボトルを用意出来るかがカギかなと。

長歯型血統!?


オークション等で良く目にする長歯血統って何でしょう?幼虫飼育において20g,近くなれば一般的に長歯型と言われてる形で羽化し、65mm辺りを切ると顎の長さは短くなり50台では全て短歯型となります。

要はある程度の大きさまで幼虫を大きくする事が出来れば長歯型になる訳です、そう言う意味では大型になりやすいババイは全てとなります。
逆に大型血統を大事にインラインで累代しても経験上、障害が出て来て進めば進むほどサイズも出ず、ニッパ形(短歯)の比率が高くなります。ただ、自分なりに長歯型と考える物は有ります。
左画像の個体は上74mmの個体より小さい73mmですが、顎先が外側に向かって伸びて通常型より長歯型です。

顎先が伸びる個体は蛹の時点でも良く分かります、通常では顎の先端は中足と同じ長さになりますが、顎先がそれ以上の長さになると左右の顎先が外に向かって開く形状となります。

オウゴンオニを10年ぶりに飼育再開し、顎先の外側へ反り返る様に伸びる飼育方法の実証と確立に向けて努力中です。

   MYMESOの考える理想のババイ
        2020Ver


この時点で形状は既に到達してる感もあるが、74mmとサイズはまだまだ。


明確に分かる反り返り感が良いですね!
昔はこんなババが見かけたけど、最近は見なくなりましたね。巷で長歯型と謳ってる物はノーマル型で本来の長歯型はコレでしょ。

Allotopus moerenkanpi ssp,
カンチャナブリオウゴンオニ


産地:タイ・カンチャナブリ

過去に数回入荷し、タイ便ゆえ現在も頻度は少ないもの極僅かに入荷する機会のあるオウゴンオニです。

ミカンチャナブリの国立公園はミャンマーと国境を隔てる山脈に在り、ババと近縁種と思える。飼育においても大型個体になり易く体色もババに近い。
タニンダーリに続く新産地のババとして入荷していたけど、その後にババの称号が無くなりタイ産オウゴンオニ・カンチャナブリオウゴンオニ・オウゴンオニssp,モセリssp,と名称も様々に。。

飼育者側として統一して欲しく、もうババで良いじゃん!と言いたい。

2018入荷野外品♀からのWF1個体


2018の秋に運よく野外品の♀単を入手しブリード出来ました。数は少ないものの累代する上で貴重なWF1世代を残す事が出来ました。

飼育品の累代血統に比べアベレージは低いものの70upの個体も出てモセリとの違いを痛感。

なぜなら同時に購入し同条件下にて飼育進行していたモセリは55mmが最大であった(汗)


            WF2世代79mm

WF2世代で80UPに僅かに届かず、79.6mm!
顎先を伸ばす実証検証にてギリギリを攻め過ぎたのが原因で体重の乗った幼虫トップ3を失う、、

データーにおける次世代での改善点と、以前から考案していた羽化対策の最終案も完成。
ギネスも近いか?

Allotopus  rosenbergi
ローゼンベルグオウゴンオニ


産地:インドネシア・西ジャワ ハムリン他

一年通してインドネシア便の入荷が有り市場の大半は野外品ですが、厳密には現地での飼育品です。ただ我々が知ってる飼育品とは違い現地で採取した幼虫を材に入れて羽化させた個体となります。
オオゴンオニで最大種となるローゼン、以前に飼育仲間から56mmを超える飼育品の♀を見せてもらい、何れ90mmを超えるのではと予想していたけど実際には思うように大きくならず難しい種であった。
野外品の70upを手に持った質量から幼虫も30gは軽く超えてきそうな気がしたのだけど、、

Allotopus moerenkanpi moseri
モセリオウゴンオニ


産地:マレーシア・キャメロンハイランド他

マレーシア便は安定しているので野外品も入手も可能で、スマトラ産の原名モーレンカンピに比べ大型で人気の高いオウゴンオニです。

ババイと比べて体色が薄く(前胸部)ババとの判別し易い、特に色の薄い個体をシルバータイプと呼ばれたりしますが、色の濃いゴールドタイプも存在している。
野外品では70台も普通ですが、飼育では何故か大型個体を出すのが難しい・・・

菌慣れするまで累代するのがセオリーだけど、簡単に大型個体を出せるババも居るからそこまで我慢が出来ない。そんな負のループからか、市場では圧倒的にババの人気に押され気味です。実際には負けない位良い虫なんだけど。

上記オウゴンオニの他に小型種となるスマトラのモーレンカンピ、ボルネオのフルストルファーが存在しており何れも国内にも流通してます。モーレンカンピは同じインドネシア便のローゼンと一緒に入荷するので野外品での入手も可能です。
フルストルファーは持ち込みの難しいボルネオ産で野外品の入荷も稀です、採取地により個体差がありカリマンタン側より、♀が黒い特徴のサバ側の方がレアとなります。価格はオウゴンオニの中でも非常に高価で流通してますが、入荷も稀で運よく入手出来ても累代サイクルが早く飼育も困難な種となります。

オウゴンオニ2007(旧バージョン)
オウゴンオニ飼育記録2008(旧バージョン)