Rhaetus westwoodi westwoodi  2013







ウエストウッディ飼育記録2013
2013.4.15

 今年も4月に入り暖房を点けない日が多くなりましたね、今季羽化を迎える幼虫達も恒温状態のワインセラーの中に居ても時期を感じ蛹化の兆しが見られてます。
 一昨年は飼育品、昨年はWDと2季連続でセットを組んだウッディですが、とりあえず今季は一昨年ブリードから1年1化した個体にて行う予定です。もちろんWDが手に入ればベストですけど。

昨年WD個体よりブリードした幼虫達も順調に育ちボトル越しで確認出来る範囲では、ほぼ3令へ加齢してる様子です。
画像は昨年8月25日孵化した♂の幼虫です。
同年11月1日にFE800ボトルへ投入し昨日のボトル交換時10g♀は6gでした。
2013.5.22

もう、そろそろブリードに使用する個体を起こす準備に入る時期になりました。今季の手持ち個体は2♂4♀です、ただ材のストックが十分では無い為に一抹の不安が有りますが・・・それはさておき今回もボトル交換時のデーターになります。
WD♀46mm持ち腹WDF1  2012.8.29孵化

2012.11.11 FE800ボトル投入 2令初期

2013.5.21  FE800ボトル交換 3令♀12g
WD♀46mm持ち腹WDF1   2012.9.8孵化

2012.11.15 FE1400ボトル投入 2令初期

2013.5.21  FE1400ボトル交換 3令♂17g
上段1枚目は食痕の隙間からはデカく見えたので♂と思っていたボトルでしたが、掘り出して見ると卵巣班も確認出来る♀でした。これは今季中に羽化しそうですね。 

下段2枚目も前回の交換時に♂かな?と思い1400へ投入していたボトルでした、交換時の計測は17gと期待出来る数値です。
実際にはボトルの劣化も無く非常に良い感じで喰い上がっており、後3〜4ヵ月は引っ張りたいと思い交換するのを躊躇していたボトルでしたが、そうなると次回交換は蛹化を招きやすい秋口になるので交換に踏み切りました。次回の交換時には30g台へと期待したいところです。

2013.8月 セット開始です
2013.8.9
 今季はWDの購入を見送り飼育品からのセットのみ組む事にしました。すでに昨年羽化させたWF1より2♂4♀
にて4セットのブリードは確定してますが、そのセットに使う材のやり繰りに悩んでる中でWDに手を出しても満足な結
果を残せないのはと。

また円安の影響でしょうか、価格も例年以上でしたね〜まあ正直手が出ませんよ。
 2011年度のブリード個体から2♂4♀が今期の種親です、♂2ライン♀3ラインにて、今回得られる幼虫はF2と
CBF1になります。



♂86mm

×B-LINE 48mm8月10日セット開始
×C-LINE 44mm9月1日セット開始  
♂79mm

×C-LINE 44mm8月18日セット開始
×D-LINE 45mm8月26日セット開始
×B-LINE 42mm9月17日セット開始


 まずは産卵木の問題です。今回もVN材をメインに行きたいところですが、昨年のWDに秘蔵のマスターグレードは大半を消費してしまい太目の物を中心に10数本残ってるのみ、ストックの天然カワラ材では使えそうな物を引っ張り出しても数が足りません、、、

 全てのセットを組んだ後、一番状態の良い結果を出す♀に集中して行う作戦になりそうです。

VN材マスターグレード
VN材(A材) 
天然カワラ材ル3
樹皮の薄いタイプで加水すると柔らかさと粘り感が出る。程度の良い物は木口を含め全面が産卵スペースとなり一番計算出来る材です。 今年入荷したVN材です、マスターグレードと同じ樹材であるが、堅い面が多く産卵木としての資質が低い。使えそうな面の有る材を選んで使用します。2 今回は画像のケンポナシとケヤキを使って見ます。
他にバクテリアを廻したスタジイ材など使えそうな物を試します。

 産卵セットの組み方には皆さん拘りが有るかと思います、私の場合は底部へマットを薄く敷き材は縦置きです。原
名ウッディのブリードを経験すると分かる事ですが、産卵時において材のみに反応度が高くマットへ潜って産卵するケ
ースは見た事が有りません。

 マットの上には加水した水コケを敷いて、その上にゼリーを数か所配置し汚れたら水コケごと交換し長期間セットを
清潔に保てます。また水コケは♀が埋め戻す時にも利用しますので是非お試しください。


 VN材マスターグレードLLを中心に置き、その周りにケンポナシとVN材(A材)を配置したセットです。
画像はLLと太目の材を使ってる為にクリーンケースの特大サイズを使ってますが、基本的にコバシャのLサイズを使用してます。

2013.8.27
 本日までに3セットまで組み終わり、とりあえず全て産卵行動を確認したのでテスト採卵を各々行いました。

 画像の様にペアリング後に単独で♀を投入し2日目に5ヶ所の産卵痕が出ると産卵スイッチが入った事が分かります。
*産卵木はバクテリア産卵木(VN材)
  今回は良さそうな材が太目の物が多いいので隙間を埋める為に使ったスタジイ材(S)にも産卵してました。
 数年前に購入したものの堅過ぎで使い道が無かった物を2ヵ月間マットへ埋め込んではいました。
それでも期待出来る程では無かったので、嬉しい誤算です。
 一番最初に組んだ♀は良いペースで個数を産んでいたのですが、10日目辺りより2個産みが発生・・・
さらに健康そうに見えていた回収済みの卵の内数個が腐り始めました。過去のデーターからも最初の産卵分は不安定な物が見られました、このまま引きずるのか持ち直すのか?

2013.9.5
 今期最初のセットとなったE−LINEが序盤より好調なスタートで当たり♀の予感がしたとたんに、回収した半数が
腐りだしてしまったのです・・・う〜んコレは、と思った矢先今度は2個産みラッシュ、完全に負のスパイラル突入した感
じです。

 そこで最初から良い卵を6個続けて産んでる3番目の♀に良い材を与える方針にし様子を見まる事にしました。そ
の後の確認で期待した3番目は1個に対し1番目は状態を持ち直したのか真面な卵を9月に入って4日で8個と予
想とは逆になりました、、再度特待セットへ投入したのは言うまでもアリマセン。(^_^;)
;)ブリードのCラインとBラインとか
らのC

2013.10.5
 1ヶ月ぶりの更新になってしまいました、8月中に組んだ4セットは現時点で続行中です。その4♀のCBF1とF2
の2ラインが良好で産卵数と卵の状態も良く、この2セットを中心にブリードしてます。

 今日現在でトータル孵化数30頭、回収済みの卵より順調に膨らみ孵化の見込めそうな数も結構残っているの
で今期のブリードも何とかなってる様です。まだ日に5個位産んでる♀も居ますが、材のストックも残り数本になり今
後は産卵数も落ち込む事が予想され、一昨年の100頭超えは難しい感じです。


今回諸事情により簡単な途中結果報告で申し訳無いです、今期のブリード内容の詳細は後日纏めてUPする予
定です。


2013ブリード結果

 むし社さんよりBE−KUWA50号に載せるブリードレポートの依頼が入りHPに載せる予定の飼育データーを利
用した事で重複を避ける為に中断してました。その後モチベーションも上がらず放置状態になり申し訳有りませんで
した。<(_ _)>


 さて自身3度目となる昨年2013年度原名ウッディのセット結果ですが、140頭の幼虫を得る成果を残す事が
出来ました。今回もセット期間中コンスタントに状態の良い卵を産んでくれる♀が2頭居た事が結果に繋がりまし
た。

 
 序盤CBラインの♀が好調で今期のエースはこの個体であろうと考えてました、しかし累代F2となるCライン♀が開
始より徐々にペースを上げ最終結果を大きく押し上げてくれました。今回のトップ2は2011年初回ブリードで100
個以上産卵した♀の子供と言うのも何か理由が有るのでしょうか?実際に一番産んだのはCライン同士のF2、次
に♂Bライン×♀Cラインでした。ウッディはF2世代になると採り難いと言った通説も信憑性が薄くなったと感じます
ね。 中盤以降材不足になり状態の良い2セットのみ材交換を行い、残り2セットは10数頭採った時点で半ば放
置してましたから、産卵木に余裕さえ有れば後30頭以上は採れたかも知れません。


 2013年度は1年1化グループのみでのセットでしたが、内容的にも2年1化に劣るものでは無かったと感じまし
た。また累代においてもF2でも100頭近く産ませる事が可能であると言う検証結果も出ました。ウッディのブリード
に措いてマイナス要因とされてた事柄も実際には左程影響も少なく他の種と変わらないとの検証結果となります。

 
 ではウッディの何が難しいの?と聞かれると最終的に♀の当たり外れと答えたいところです。こればかりは目に見え
るものでは有りませんが、自身で丁寧に育て万全の休眠管理〜成熟させる事で、よりコンデイションを高めるのが
成功への道であると思います。


 2014今期はカリンポン産の2年1化からと1年1化のダージリンWF1の原名ウッディと2年ぶりのカズミアエのセッ
トを予定してます。また時期になりましたら飼育レポートを再開しますので今後も宜しくお願い致します。