Rhaetus westwoodi kazumiae 2010

2010 ウエストウッディカズミアエ飼育記録


名亜種の大顎が描くRにもそそられますが、カズミアエの張り出た形と突き出た内歯は大型になればなるほど迫力が出て来ます。ヤハリ最大の魅力はオオシカと言う冠が示す様にデカくなる事でしょう、90upだったら、100upなんて出ちゃったら、ナンテ妄想に耽ってしまいます。
更に例年入荷するWDはカズミアエの方が少なく、原名亜種以上にレアと感じますね。

二年前に2ヶ所より購入した初令幼虫より昨年秋に羽化した個体群にて、ようやくブリード出来る日が・・・・長かった。
使用出来る♀は3頭、羽化時期もズレているので年内は楽しめそうです。とりあえず最初は昨年9月羽化の♀にてセット開始します。

今回使用する♀と掛けれる♂が現在準備出来て無い為に、友人のTIGA-PAPAさんより77mmの立派な個体を御借りしました。自分にとっても初物にてペアリングは慎重に行い、2度目の御見合で交尾を確認出来ましたので、とりあえず用意していた材にて組んだ仮セットで反応を覗います。

今回のセットには、この日の為に事前からVN材メインに加水時その後マットに埋め込み時に色んな物を配合しカビ難いバクテリア材に仕上げた物で万全を期して臨んでます。最近ではボーリンにもココまで手の込んだ事はしてません、気合いの入れ方が違いますよ!!

♀をセットに投入後、翌日には産卵木を数か所齧った跡が有りコレは意外に簡単に行きそうとの思いも束の間、一向に齧るのみで肝心の埋め戻しが見受けられません。
ウ〜ン、材が気に入らないのか?と次々に入れ替えながらカズミの卵を見れる日を待ち望みます。

そして7日目、焦りが出始めた矢先VN材の木口に埋め戻した産卵痕を発見! 
数日置いて穿ってチェックしたところ〜

・・・既に腐ってました。

その後もコマ目にチェックして見るも、埋め戻しが荒い如何にも産んで無い産卵痕、たまに綺麗に埋め戻して有っても空砲や腐った卵の連続に、たった3週間目でモチベーションが低下、この娘は駄目な子なのでは・・と。もう材の浪費を避け次に控えてる♀に望みを考え出した矢先に。

卵発見!
セット開始より4週間目

ここ1週間は餌だけ替えながら様子を覗うも状況は相変わらずでした、が!どうせ今回も駄目だろうと雑に穿ってみると卵が有るでは有りませんか!良かった〜



と昨年ここまで書きながら結局公開せずに至っていたカズミアエの飼育記録ですが、
実はこの後の展開がシビアと言うかマヌケと言うか・・・・、かいつまんで御説明します。

そして、終了編

上記の先行して行ったブリードに続き、手前にて羽化させた80up♂を使った本命のブリードを行う予定でした。
その♂にあてがう♀は2頭おり、相当の余裕と自信が有ったんですよ!

では、その1♀目から。

ペアリングもスムーズに出来、十分にメイトガードで餌を摂らせた♀を取出し産卵セットへ投入!その時、材の配置が気になり手直しを行うことに。
その際、ケースの蓋に♀を乗せていたんですが、ふと見ると居ない・・・

何処にも居ない 
   
その晩寝ずに探しましたが結局出て来ませんでした。 

エッ、終了?!


更に、次の2♀目

先の逃走劇で落胆もしましたが、でも後1♀居るのです!まだ何とかなるんです♪
数日後、頃合いを見て再度ペアリングしました。
今回もスムーズに交尾し翌朝には仲良くメイトガードで餌を摂っているのを確認出来たので安心して出勤しました。
帰宅後ケースを見ると♀が離れて歩いていており、アレ、もう?早かったな〜と。
よくよく見ると何か違和感が・・・
黒い破片が点在してる?何コレ??まさか♂にやられた???
でも♀は傷も無く歩いてる。
ふと♀を持ち上げると腹部が無い!黒い破片は器用にエグられた腹部でした。(絶句)

・・・ 終了!!!


実に2年間の準備と思いが、僅か半月足らずの間に予想外の形で終わってしまった訳です。仲間内ではその年の笑い話で終わりましたが、やはりテンションが下がりカズミアエの飼育記録は書きかけのまま未公開で封印されてました。
画像も残しておけば、もっと面白い記事に出来たのにと今になって後悔してます。(^^ゞ

結果的には先のブリードで僅かに採れた幼虫のみでした。今季リベンジを果たす積りで温存していたペアも諸事情により手放してしまい、今度またいつかブリード出来るか・・・
今年8月に羽化した♂が居るので、昨年の幼虫が♀で今年羽化すれば来季のブリードの望みも出てくるのですがね。

次回のチャンスが有れば復活しますが、一応ケジメをつけて2010飼育記録終了させて頂きます。慢心は禁物ですね〜之を教訓に今季の原名ウッディに取り組もうと思います。